2003年3月頃~2005年頃まで流れたサントリーのCMをご存知でしょうか?
制服を着た女の子が地面に手を突かずに空転をしたり、高校生が10人で組体操で人間ピラミッドを作った状態で長縄跳びをしたりとなかなかアクティブなCMでした。

 

すさまじい運動能力もさることながら、特に耳に残るのがこのCMのフレーズです。

 

「燃焼系~燃焼系~アミノ式~こんな運動したくても~♪」

 

今日は、CMに基づいて薬事法を分析していきたいと思います。

 

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アミノ式のCM

 

 

「燃焼系アミノ式~♪」とうたっているCMの商品はサントリーのスポーツ飲料でした。

 

薬事法改正が行われたのは2014年で、薬事法⇒薬機法と名前が変えられ、今まで以上に厳しくなったのですが、アミノ式のCMはまだ薬事法時代の時です。

 

このCMの何が問題化というと「燃焼系」とうたっているところです。

 

薬事法では燃焼系は医薬品で、しかも効能が認められていないと表現してはいけない言葉となっています。(詳しくはこちら⇒痩身・ダイエット効果にまつわる薬機法(薬事法)一覧

 

明らかな食品と薬事法は関係がないのですが、スポーツ飲料は明らかな食品には含まれません。
では、どうしてこのようなCMがまかり通ったのかを解明していきたいと思います。

 

体脂肪を燃焼するとは言っていないから

 

薬事法(薬機法)をちょっとでも考えたことがあるのなら、「え~この表現ダメでしょう!」とすぐ思うと思います。

 

でも、「燃焼系アミノ式~♪」この言葉に、“何を燃焼するか”というのが入っていないのがポイントなんです。

 

「脂肪を燃焼」とうたっていたのなら薬事法違反ですが、このうたは「燃焼系~」とうたっているだけです。

 

薬事法でNGなのは、「体脂肪を燃焼する」ようなダイエットに関する表現なので、たとえば「このスポーツ飲料を飲んで人生を燃焼させるという広告です!」だと薬事法違反にならないのです。

さやかさやか

なんじゃそりゃ!屁理屈じゃないの!?

窓香窓香

薬事法はこうやって、ライターや広告担当さんたちが抜け道を探して表現しているものなのよ

 

歌が変わったアミノ酸

 

 

しかし、アミノ酸の歌詞が初期とは違う点に注目です。

 

第1弾「こんな運動し~なくても~燃焼系ぽぽぽアミノ式~♪」
その後「こんな運動し~たくても~(無理!)燃焼系ぽぽぽアミノ式~♪」

 

うたが変わって“こんな運動しなくても”⇒“こんな運動したくても”(無理!)“となったのは、行政から「運動しなくてもアミノ酸飲料さえ飲めばダイエットできるか誤認を与える恐れがある」と指摘されたのではないかと推測することができます。

 

先述したように、CMの演出は通常の運動ではなく、とてもすごいアクロバティックな運動が行われています。
噂によると、CGではなく中国雑技団が演出していたそうです。

 

「こんな運動しなくてもこれさえ飲めばいいんです」⇒「こんな運動したくても無理でしょう?だからこんな運動したくても(無理!)とうたっているだけです」と表現を変えたことで薬事法から免れてしまうんです。

 

今はもうないアミノ酸飲料

 

CMと歌でこれだけ衝撃を与えたアミノ酸飲料ですが、いまはもう販売していないそうなんです。

 

ネットで調べた限りでは「売れなかったからではないか」という意見が多かったですが、あれだけ衝撃を与えて売れないことなんてあるのでしょうか?

 

個人的には、薬事法のグレーゾーンがグレーゾーンではなくブラックになってしまったのではないかと思います。

 

有名になればなるほど同業他社は足を引っ張りたくなるだろうし、宣伝文句を誤解する人も現れます。

 

そうすると、行政に「薬事法はどうなってる!?」と連絡がいくので、行政も少し厳しい目を向けざるを得ないのではないかなと思うのです。

 

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その他のCM

 

その他のCMでも薬事法を考えて行きたいと思います。

 

「サラサラに」の言葉もCMで良くきこえますが、明らかな食品でない場合「血液をサラサラに」だと薬事法に引っかかります。

 

「血液を浄化する」「新陳代謝を盛んにする」「解毒機能を高める」ここの表現は医薬品でのみ認められた表現です。

 

「血液をサラサラに」だと「血液を浄化する」に値するので、医薬品以外では表現NGとなります。

 

しかしただ、「さらさら~」と言っているだけでは薬事法になりません。

 

はるかはるか

直接的な言葉を使わずに、視聴者にインスピレーションを与えるのが広告担当の腕の見せ所というわけです!

 

「グルグルグルグルコサミン♪」

 

 

「グルグルグルグルグルコサミン♪
世田谷育ちのグルコサミン♪」

 

おじいちゃん、おばあちゃん、力士が膝をぐるぐるしながらうたをうたっているCMです。

 

薬事法は、加齢に伴う症状にとても厳しいです。
しわ、しみ、病気、関節痛などを治す、改善する、予防するというような表現は一切NGなのです!
※薬事法が薬機法に変わり、「乾燥からくるしみの対策はOKになりました」

 

いままでの文章を読んでいただければ分かると思いますが、これも「膝の痛みにグルコサミン!」とうたっていれば薬事法違反ですが、CMではグルコサミンと言いながら体操しているだけ・・・。

 

なので薬事法違反ではないのです。

 

ちなみに、グルコサミンは年齢とともに減ってくる成分です。
グルコサミンが少なくなると、関節をスムーズに動かすための軟骨がすり減り関節に痛みや違和感など不快な症状が起きると言われています。

 

このことを知っている人には「グルコサミン・・ひざの体操・・・なるほど!膝の痛みがなくなるわけね!」と思うだろうし、グルコサミンを知らない人でも「あれだけ膝をまわしているのだから立ち歩きがラクになる商品なのかもしれないな」と連想することができるわけです。

 

「からだすこやか茶~ダブル~♪」

 

 

「からだすこやか茶~ダブル~」のCMはご存知でしょうか?
これもリズムが勝手に脳内で再生される思い出しやすいメロディですね。

 

この「すこやか」という言葉、薬事法的にどう思いますか?
薬用化粧品で「皮膚を健やかに保つ」は認められていますが、「体を健やかに保つ」というのはグレーゾーンなんじゃないかと思うんです。

 

いいえ、いままでグレーゾーンだと思っていました。

 

しかし、「からだすこやか茶W」はトクホです。
しかも、日本ではじめてW(2つ)の効能が認められたトクホなんです。

 

・脂肪の吸収を抑える
・糖の吸収をおだやかにする

 

このからだすこやか茶Wという商品は上記2つの表現が認められています。

 

これにより、表現でグレーゾーンだった「体を健やかにする」はOKゾーンに入りました。

 

トクホで「体を健やかにする」は表現しても良いのか、薬事法全体で「体を健やかにする」は表現してもいいのかは正確には分かりませんが、薬事法の中でもトクホは表現の幅が広いので「トクホで体を健やかにする」は確実に表現しても良いことが分かりました。

 

窓香窓香

薬事法はこのように、企業のCMを分析しながら一進一退して確実な表現方法を自分のものにしていくと良いと思います!

 

CMから読み解く薬事法まとめ

 

ネットは、編集がきくのであとから改善することができます。
しかし、文字が変わったことは気が付きにくいものなんです。

 

でも、テレビCMなら変わったことに気が付くはず。
「あれ?いつもと同じテイストなのに何かが違う」そうおもったら、何が違うのか・どうして変わったのか自分なりに推測してみると面白いですよ!